特長
従来のOC電線と同等の性能、取扱性を有し、電線にかかる風圧を低減することができます。
そのため、次のようなコストダウン効果があります。
(1) コンクリート柱の強度を低減できるため、設備コストを抑えることが可能です。
(2) 支持物を強化せずに、配電線のサイズアップが可能です。
(3) 新設の場合には、電柱だけでなく、支線、アンカーも小さくできます。
従来のOC電線との風圧荷重比較
サイズ |
風速 |
風圧荷重 (N/m) |
低減率 |
|
(mm2) |
(m/s) |
従来品 |
低風圧 |
(%) |
200 |
40 |
22.5 |
19.1 |
▲15.1% |
45 |
28.3 |
21.0 |
▲25.8% |
|
50 |
33.8 |
26.0 |
▲23.1% |
|
400 |
40 |
29.2 |
23.7 |
▲18.8% |
45 |
36.7 |
25.8 |
▲29.7% |
|
50 |
43.8 |
28.6 |
▲34.7% |
注)表中の低減率は、溝形状の交差を考慮した最小低減率です。
【RW-Al-OC 200mm2】
仕様
構 造 |
|
導 体 |
JIS C 3108(電気用硬アルミニウム線)に適合する材料またはアルミ導体をリサイクルした再生材を用いた素線を同心円に一様に、かつ緊密により合わせと圧縮を行ったもので、最外層のより方向を右(S)よりとしています。
なお、再生材料は、撤去電線から回収したアルミ導体にJIS C 3108(電気用硬アルミニウム線)の用途として使用するアルミニウム地金(バージン材料)を50%以上混合したです。 |
絶縁体 |
導体の上に黒色の耐候性架橋ポリエチレンを一様に被覆しています。 絶縁体の表面には、低風圧効果を得るため、図に示す溝をもうけるものとしています。 |
スペック
構 造 |
導 体 |
種類 |
mm2 |
円形圧縮硬アルミより線 |
|
公称断面積 |
mm2 |
200 |
400 |
||
構成 |
本/形状 |
19/SB |
37/SB |
||
外径(約) |
mm |
17.0 |
23.8 |
||
架橋ポリエチレン絶縁体厚さ |
mm |
3.3 |
3.3 |
||
標準仕上り外径(約) |
mm |
23.6 |
30.4 |
||
溝本数 |
本 |
18 |
18 |
||
電 気 特 性 |
最大導体抵抗(20℃) |
Ω/km |
0.150 |
0.0757 |
|
最小絶縁抵抗(20℃) |
MΩ・km |
1000 |
1000 |
||
試験電圧 |
V/分 |
12000 |
12000 |
||
参 考 |
概算質量 |
kg/km |
760 |
1380 |
|
最小導体引張荷重 |
N |
26280 |
52560 |
製品種類
【6600V RW-AL-OC】
図面
【200mm2】
【400mm2】
その他
九州電力殿認定品
【風圧荷重低減のメカニズム】
電線が風を受けると、電線表面に沿って流れる風には境界層ができ、風速が増すと境界層が電線表面から剥離して、電線後方にカルマン渦と呼ばれる渦が発生します。この渦内部の気圧は外部より低く、電線前方は風の流れが阻止される結果として気圧が高くなるため、この圧力差によって電線は風圧荷重を受けることとなります。
電線表面に凹凸の溝を設けると、境界層に乱れを生じて表面に長く付着するようになり、剥離点が下流に移行して渦領域が縮小し、圧力差が小さくなるので、風圧荷重が低減されます。